1977年山口県生まれ。2000年、視覚伝達デザイン学科を卒業後、松岡正剛主宰の編集工学研究所に入社。書籍、ウェブサイト、ソフトウェアのイン
ターフェイス、映像、イベントのグラフィック等、幅広い分野のデザインを企画設計の段階から担当。2004年にフリーランスとなり、メディアや職能を超
えたデザイン活動を展開。
【内容】
大学でエディトリアルデザインに出会い、卒業後、「編集工学研究所」という名の会社に就職した。現在はフリーランスデザイナーとして、企画構成・デザインのみならず、予算・スケジュール管理まで職能横断的にこなさなければならない中、やはり「編集」というキーワードがどこか垣間見えてくる。自分の行為自体が「デザイン」なのか「編集」なのかと考えることも多い。
そんな日々のデザイン実務の中で、とりわけ編集的だと感じた以下のような点から、デザインに潜む「編集」を探ってみる。
●ウェブサイトにおけるテキストとタイポグラフィ
ウェブ上では、「テキストデータ」の文字と、「画像として」の文字がある。
一般的には、テキストとしてコピー&ペーストできるものが、テキストとして扱われる。画像としての文字はテキストとして扱われない。Adobe Illustrator等でも、テキストとして作成したデータが、アウトラインの機能を使った瞬間に、テキストでなくなる感がある。
では、これらの「テキスト」と「文字」の関係とは何なのだろうか?
また、そこから広がるウェブデザインの可能性とはどういったものだろうか?
●構造を考えるデザイン
情報を扱うデザインでは、それらの情報が意味を成すためにある構造を持っていることが重要である。とりわけ、従来のメディア感覚と異なり、なおかつ情報量の多いデジタルメディア上では、人間の自然な認知のためにも「構造化」は重要視されている。
では、情報を構造化するとはどういうことだろうか?
それらをデザインの表現としていくためにはどうすればよいのだろうか? |