テスト   Patterns Context
深見 藍子

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深見
私は、動物の模様からパターンというものを取り出して、それが動物以外の他の様々な現象だとか物質だとかに結びついていくという構成の本を作りました。取りあえずいくつか、ま、見てもらいたいと思うのですけど・・・。これは、巻貝の渦っていうパターンをこうして展開されていくんですけど、まずカルマン渦列という永遠に続いていく渦があって、それを先を巻貝の渦と組み合わせたものです。それがこう展開されていって、こうパターンが取り出されていって、最後の実際の巻貝というものに結び付いていき、また違った形で渦が、今度はこれが、台風の雲の流れと重なっていったり、また違ったパターンのこれは螺旋なんですけど、それを様々に展開していく内に、こういう形と組み合わされて、それで、また今度は違った、これは松ぼっくりの螺旋です。これに結びついていくという構成になっています。これはウロコ模様からと取り出したもので最初は単純な形に置き換えていって、その重なりが発展したりする事で、これはセンザンコウていう動物であったりとか、パターンのみ展開でこういう形が生まれて、これを発展させると同じパターンから今度はこういった花のウロコにに多様な形につながっていく。これもまた別な形で展開していって、で松ぼっくりの模様につながっていったりだとか、これは最後ヘビになっていったりとか。歌によってそれまでのカテゴリーとして別にあったものが、様々な分類というものを取り払ってパターンでつながっていくというものを作りました。そしてパターンを調べていく中で、パターンの中にもさらに特徴がある。それがメタパターンといって、様々なものに対応出来るような最も基礎の形というか、そういう物があるなっていうのがだんだん見えてきて、それでこっちの別冊にしてそれを展開した物を作りました。ここには5冊のまとめも載っているのですけど、この三方向交点という形があってそれがいろんな所にあらわれてくるので、そこをちょっと詳しく見ていきたいなと思って、三方向交点の特徴を全てのパターンに当てはめてやっていった物なんですけど・・・・。動物の模様でパターンとしてあった物がまた、三方向交点っていうものに結びついてさらに形を変えて、展開されて、これは数限り無く出てくるので無限なんですけど、これは、さっきみたウロコの形から来たものから展開されていて、これも同じなんですけ、1つのパターンから発展するバリエーションの多様さというか、そういう物も見せたいな思って作った物です。 この作品を通して一番思った事は、自然の形態という物からうまれる微妙なズレであったり歪みだったりとか、そういう物とパターンとしてみた時に見えてくる規則的な形であったりとかをそういうものを分けて考えてしまいがちだけれども、実際きちんと見て見ると、前後関係というか、いろんな物事が重なって出来ているというのが見えてきたんですね。それを本という形でとにかく表現しようと思って制作しました。
 
木本
これは、私は好きで好きみたいな。最初に確かにこういう事は当然やるし、私のやっている事より深くやっているし、もっと分析的にやっていますよね。ほとんど私のやっていることと同じなんですけど、何が違うかっていうと1つの時間軸が入っているという事。それとズレっていうのがランダムとは違うっていう。つまり先生が、学生の方がみんなテーマを分析をして作品にする時に必ずもう1段階下の分析をおっしゃるんだけど、それと同じなんですよね。見える形が出てくる時に、出てくる構造が分析されるとズレ自体も実はパターンがある。そういうどんどん、たぶんやっていける、自分がやっているからなんだけど、これはすごく面白いです。あるものを分析していってその先から別な所に出るっていうそれがね、すごく面白いと思った。よくまぁここまでっていう。これはもうこのままだしてもいいんじゃないかって。
 
勝井
これはもう教科書だね。