テスト   「コウイ」のデザイン
赤塚 留美

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赤塚
今回私は行為のデザインと言うテーマで日常生活から様々にデザインにおいて、デザインにつながる様なヒントを見つけて生活の中で人がふるまってゆく行動したり、動いたり気持ちを共有させたりするところに響くデザインを作り替える事が出来ないかと言う事で、日常生活のエレメントにデザインのヒントを見つけて人に振るまいや気持ちによりそうデザインを目指して制作を行いました。行為のデザインと言うタイトルですが、行為、行動のアクションていう行為とそのアクションによってその先に繰り広げられるコミュニケーションで呼び起こされる、好意、グットウィイルとかカインドとか嬉しい意味の好意そういったものをデザインによって再現出来ないかということで、物を一つ一つ制作していきました。今回の制作にあたっては、気付いた点やもっとここをこうゆう風にすれば、豊かにコミュニケーションを計っていけるのにとか、もっと環境に根ざしたこれからのデザインにつながっていくんじゃないかということを、自分自身の生活から拾って形にした物たちなんですが、それは、今までのデザインが置かれいている現状、例えば今まだったら目に見えないターゲット、女性A20代をターゲットにして大量生産に物を作られている中で、これは本当に私的に、赤塚留美という人間が生活の中で欲しているものを形にしたんですが、それが帰って社会性に繋がるんではないかと考えています。 今回はグラフィックとか、プロダクトとかファッションとかはそういう枠は排除して自分が気付いた事はすべて形にしました。これはおさめると言うテーマで収納するということを重点においた制作です。プロダクト的なジャンルになると思うのですが、私はコミュニケーションを育むものとして、物のあり方を考えたいなと思って制作しました。これははじめはこの穴のあいた板、バラバラの物なんですが、これをすきなように組み立てる事によって、生活形態だったり、使用する人、例えば模様替えした時に形を変えられたりとか、今後自分がカスタム出来ていくような形変化させる事ができます。これは、ブランケットなんですけど、例えば、私が、一つのブランケットを持っていたとします。私一人が使う時には、ひざ掛けとして使用していた後に、出川さんが来ました。出川さんも寒いと言っています。じゃあブランケットを2つにわけてたりで使用する。ひざ掛けとして使用していたけどやっぱり肩が寒い。そうしたらポンチョとして使う。これも、さまざまなシチュエーションによって形を変え、使う人の行動をさまたげない、行動をつなげていく形になって来ます。 これは展示をしたなかで、主婦の人のとかに評判があったものですが、トイレットペーパーと言う形とティッシュペーパーという形が、生活に根づいているのですがその形をちゃんとみなおしてみるとその境はなんだろうと思ったんですね。それぞれ利点があって、トイレットぺーパーはすきな量だけ使えて便利に自分で量を調整して使えるのだけど、トイレでしか使えない。ティッシュペーパーはどこでも使えるけど、量が決まっていて例えばジュースをこぼした時に手間取ってしまう、そこの両方の境をなくして、ティッシュペーパーの形をしたトイレットペーパーです。こっからすきな量だけ引き出して、取り出す事が出来ます。生活する場所を限定しない事と、行動をスマートにできる事を一緒にした形です。今回制作にあたって、例えば私は視覚伝達デザイン科という中で学んで来たのですが、どんどん、どんどんメディアや技術が発達することでデザインがどんどん細分化されていることは、とてもいいことで発展につながると思うのですが、デザインするという行為は自体は人間が生活していく中で育んできた、あたりまえの生理的な現象ですのでそこをデザインをする側が枠をもうけずに、デザインの中のジャンルで考えるのではなくて、人の気持ち、行動からデザインが育まれていけば、もっと豊かなコミュニケーションが出来るんじゃないかと思っています。
 
石垣
プロダクト的なものには私も興味があるので、自分で作ったりもするのですが、彼女の場合は、コミュニケーションと言う事が一つの切り口になっているっていうところがみそかなって言う。実際プロダクト的なものを作ろうとしたとき、コミュニケーションと言った事ももちろん入ってくるのだけど、いかに機能性みたいのものと客観性みたいのがかなり必要になってくるので、実際の生活に取り入れようと思うと、かなりいろんな試み的には実際につかったマーケティング的な事も重視されてきてしまうから、そうなった時にはたして自分の作った物が社会で機能するのかとういことが要求されてしまうから、あくまでも自分自身の生活の中からということで言い切ったことでまとまったのかなと思うのですが、そこでね、ここから先の試みとしてこれをより多くの人に使ってもらう為のきっかけは自分の生活中からなんだけど、これをいかに社会性をもたせることの試みを、それも常にコミュニケーションと言う立場からどうやって切れるかということを再度やってみることによって、またこれが違う形に発展していくかなって思っています。
 
堀江
やっぱり、社会に出てデザイン事務所かなんかに就職すると、クライアントがいて自分が作った作品を見せる時には、「これはターゲットは20代の女性でござます。」言わなければ、相手としては納得いかない。作りたいから作ったんです。自分が必要だと思ったんです。と言っても、でって言われる事が多いと思うんですよ。そんな事ではなくて、作った動機というのは、こういう事だと思うのでがんばって下さい。
 
赤塚
今回の制作にあったって氏家先生のブランディングの考え方と、本田先生のパッケージの考え方、寺山先生の指導が合ってこの形が出来ました。本当にありがとうございました。